アサギマダラ

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5月に入ると、南房総の一部の海岸でアサギマダラが見られるようになります。

でも、そのほとんどがオスの個体。お目当てはこの植物。
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スナビキソウです。海岸の砂浜に生育するムラサキ科の植物です。

クジラのストランディングの際にお世話になったシーカヤッカーの藤田さんから、スナビキソウに集まるアサギマダラのお話を伺って以来、ずっと撮影したいと思っていました。

スナビキソウが見られる海岸の目星はついているので、空き時間に訪れると、いました!
2匹のアサギマダラがスナビキソウ群落の上を飛び交っています。

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どうやら、新しい花よりも、しぼんだ花の方を好んで蜜を吸っている様子。
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アサギマダラを含むマダラチョウの仲間は、スナビキソウなどのムラサキ科、ヒヨドリバナなどのキク科の植物に含まれるピロリジジンアルカロイドという物質を体内に取り込むことが知られています。

この毒性のある物質を体内に取り込むことで天敵から防御しているだけではなく、オスの個体はこの物質を性フェロモンの原料としても利用しているとのこと。
そのため、オスの個体だけが、スナビキソウに集まるわけです。

このような植物と昆虫の関係がよく進化したものだと、驚きますね。

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最後にポートレートカットを。
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傷んだ翅が長い南の国からの旅路を物語っています。