ハマナデシコの花弁の紅色

灼熱の砂浜海岸を重い機材を背負って歩く。
被写体を見つけ、三脚を据え、モニタを見ながら、風が止む一瞬を待つ。
この風がなかなか止まない。微風の時を選んで訪れたのにもかかわらず。
ぬぐってもぬぐっても滴り落ちる汗。
火照った砂の熱がゴム長靴を通して容赦なく伝わってくる。。。

手応えがあったカットをパソコンのモニタで確認して、ほっと一安心。
雌しべの先端の構造までしっかり解像できている画像を見ると疲れも吹っ飛びます。

この紅色が美しい花は、ハマナデシコ(Dianthus japonicus)。
本来は磯浜に生育していることが多いハマナデシコですが、この産地ではカワラヨモギなどと一緒に砂丘の頂部に生育していました。栽培品の逸出もあるそうなので、判断が難しいところ。
いずれにしても、花弁の上に浮き出ている、潮の飛沫が蒸発した跡が厳しい生育環境を物語っています。

ここのところ、三脚を使用しないで撮影することが多かったのですが、手持ちと比較すると解像感が全く違います。
久しぶりに、これぞ50mmマクロの写りだよねといえるような、納得の画像が得られました。