マルバアキグミの果実

マルバアキグミ(Elaeagnus umbellata var. rotundifolia)の果実.

南房総では、海岸近くの砂地や岩場などでよく目にします。
マルバアキグミを含むグミ属の樹種では、放線菌のフランキア菌が根粒を形成し、そこで窒素固定を行うことができます。このような特性から、山火事や土砂崩れなどの撹乱跡地のような栄養の乏しい場所でも良好に生育することができるわけです。
グミ属の他には、ハンノキ属、ヤマモモ属やドクウツギ属で放線菌根を形成することが知られています。

4月から5月にかけてとても良い香りを放つ花を咲かせた後、11月から12月初めにかけて球形の果実が赤く色づきます。ちょうと色づきはじめた個体を撮影したのが今日の写真。

アキグミやマルバアキグミの果実は、他のグミの仲間と比べて果実は小さめ。果柄の長さが短いため直立した形で(下に垂れない)、まとまって果実がつくことも他のグミの仲間との識別点になりますね。