北側に面した大きな岩の露頭。そんな場所に見られるシダの1種、ハコネシダ。
園芸種でよく見かけるアジアンタムの仲間です。
狭扇形のかわいらしい葉もそうですが、個人的には光沢のある赤褐色の枝に魅力を感じます。
よく似たホウライシダとの区別は、葉裏を見ればすぐわかります。
ハコネシダは、1つの小葉にソーラスが1つだけ付いています。
このハコネシダ、清澄周辺から南房総市北部の富山・御殿山にかけての丘陵地には比較的普通に見ることができる一方で、館山低地以南の丘陵地にはまったく見ることができません。
このようなローカススケールでの分布パターンを詳細に追っていくと、色々な面白いテーマが見つかりそうな気がします。