ホルトノキの大木

南方系の植物の種類の分布が、房総半島南部を北限として途切れるというパターンが古くから知られています。

今日紹介するホルトノキ(Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus)は、熱帯・亜熱帯を中心に分布するホルトノキ科の常緑樹なのですが、そのような分布パターンを示すことで非常に有名です。
他には、ヤマモモ、オガタマノキ、バクチノキ、ヒメユズリハ、モクレイシ、タイミンタチバナのような樹木や、フウトウカズラ、ホウライカズラ、サカキカズラのツル植物があります。

今日の写真は、林道探索をしていて偶然に見つけたホルトノキの大木。がっちりとした枝ぶりで、独特のこんもりとした樹形を形成していました。

下から樹冠を見上げると、ホルトノキの特徴である、1年中赤く紅葉した葉をつけていることがよくわかります。

房総半島では、スダジイ林の中にポツポツと混ざっている程度で控えめですが、瀬戸内海沿岸部ではこのホルトノキが優占した林を形成している場所があるそうです。
是非訪れてみたいと思っているのですが、まだその願いはまだかなっていません。