クマガイソウの自生地を見つけました

千葉県北部のスギ林の林床。スギ林の周りはよく手入れのされたモウソウチクの林。
まさにクマガイソウの生育に適した環境。
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違う植物を探していて、ここの環境はひょっとすると・・・と思い、集落の細い路地を進んでいきました。
見つけた時にはやった!と心の中で一人ガッツポーズ。

勝手に他人の敷地に入るのはいけないので、通りがかった地元の人に声をかけます。すると、その方が運良くその敷地の地主の方でした。

『あの〜、あそこに咲いているランなんですけど、とてもきれいですね。お家の方が植えられたものですか?』と念のため確認。

「いやいや。昔から生えているものですよ。最近株の数が増えてきたねぇ」との返事。

撮影許可を幸い頂くことができたので、群落の近くまで寄って撮影することができました。

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花の状態がベストに近く、しかも満開。まさにパーフェクト。
フィールドの女神が久しぶりに微笑んでくれました。

こういう時の、地主のおばさんとの会話も興味深いもの。

「このラン、クマガイソウっていうの。ちゃんとした名前は知らないんだよ。この辺でなんと呼ばれているか知ってる?」
『いいえ。知らないですねぇ。どのように呼ばれているんですか?』
「・・・・、言ってもいい?」
『ええ、はい。』
「猫の・・・金玉。ネコノキンタマって呼ぶんだよ。」

この呼名を言うのをちょっとためらうおばさんがなんともチャーミング。
袋状になっている唇弁の特徴がうまく表現されている呼名ですね。