コチャバネセセリの吸水行動

先日の長野遠征の時に、亜高山帯の林道にて、獣糞に群がるコチャバネセセリに遭遇しました。このような行動は吸水行動と呼ばれています。

吸水行動を盛んに行うのは羽化したての若い雄が多く、糞からアンモニア態の窒素を摂取しているとのこと。
摂取した窒素で体内でアミノ酸が生成され、活発に飛翔するための胸の筋肉を補強したり、受精能力のある有核精子をより多く作ることに利用されていることが、近年明らかにされました。

加えて、セセリチョウの仲間は、尾の先端を曲げて自分の尿を獣糞にかけて、それを再度吸う”吸い戻し”行動をすることもおもしろいところ。ちょっと角度が悪いですが、この写真の個体も吸い戻し行動をしています。