カントウカンアオイの花
林床の赤い実ーツルコウジー
強い西風の贈り物
下から見上げたシルエット
サラシナショウマの袋果は上を向く
秋に林縁を白い花で彩ったサラシナショウマ。
初冬を迎え花の時期も終わり、若い緑色の果実が熟し始めました。
おもしろいのが、この果実の向き。
花は総状で軸に対して外向きに花を咲かせます。
この時期になると、下向きに花を咲かせていたものがくるっと向きを変えて、果実はすべて上を向くようになるのです。
コフキカラタチゴケ
やや黄色みを帯びた灰緑色の樹状地衣。
池脇の堆積岩の露頭にて撮影しました。
コフキカラタチゴケの隣に見える葉状地衣は、タカハシウメノキゴケ(Hypotrachyna osseoalba)。
オオアオイトトンボ
メタリックな青色が美しい大型のイトトンボ。
晩秋になってからも、活発に活動していることが多いです。
このオオアオイトトンボは、翅を開いて止まるのも特徴の1つ。
オヒシバの小穂に止まる連結したオス・メスの個体を撮影しました。
ナツアカネ
赤色がひときわ鮮やかな赤とんぼの仲間。
オスは腹部だけではなく、胸部から正面の額まで赤く染まります。
メスは、腹部の背側だけ赤くなります。
傷ついた翅が、過ぎ去る秋の季節を感じさせます。
シマハナアブ
10月後半になり、房総の初冬を彩るツワブキの花が咲き始めました。
その大輪の花に早速やってきたのは、シマハナアブのメス。
朝夕の冷え込みによって、一時期の昆虫たちのにぎわいも大分少なくなってきました。
ですが、晴れた日中の陽だまりの中に咲く花の上では、活発に活動する昆虫達の姿をまだまだ観察することができます。
ハマゼリ
結実期を迎えたハマゼリ。一緒に生えているのは、イソヤマテンツキ。
海岸の砂地に生育する個体は、上の写真のように草丈は非常に低くなります。
果実の隆条(表面の隆起)は太く、そのすべてがほぼ同じ形状です。
越冬に向けて、新たに形成されたロゼット葉。光沢のある羽状複葉の様子がよくわかります。
イソヤマテンツキ
海岸付近の磯の上や水たまりのような湿地に生育するカヤツリグサ科のイソヤマテンツキ。
護岸工事や埋め立て等により生育地がなくなり、見られる場所が少なくなってきている植物の1つ。
県南部の沿岸域にはまだ点々と生育地があり、特に南房総周辺にはこれが多産する場所がいくつか知られています。
これらの写真は、その産地の1つで撮影したもの。この産地では、地層の向きの関連からか豊富な淡水が湧き出ている場所があり、その細い水の流れや水がたまった場所の周辺にこのイソヤマテンツキが優占した群落が見られます。
台風の風雨の影響で、縮れた葉が多い状況でしたが、小穂を無事に観察することができました。
光沢のない褐色の小穂を3〜5個つけます。小穂に稜角はありません。