カントウカンアオイの花
林床の赤い実ーツルコウジー
強い西風の贈り物
下から見上げたシルエット
サラシナショウマの袋果は上を向く
秋に林縁を白い花で彩ったサラシナショウマ。
初冬を迎え花の時期も終わり、若い緑色の果実が熟し始めました。
おもしろいのが、この果実の向き。
花は総状で軸に対して外向きに花を咲かせます。
この時期になると、下向きに花を咲かせていたものがくるっと向きを変えて、果実はすべて上を向くようになるのです。
コアカミゴケ
ハコネシダ
北側に面した大きな岩の露頭。そんな場所に見られるシダの1種、ハコネシダ。
園芸種でよく見かけるアジアンタムの仲間です。
狭扇形のかわいらしい葉もそうですが、個人的には光沢のある赤褐色の枝に魅力を感じます。
よく似たホウライシダとの区別は、葉裏を見ればすぐわかります。
ハコネシダは、1つの小葉にソーラスが1つだけ付いています。
このハコネシダ、清澄周辺から南房総市北部の富山・御殿山にかけての丘陵地には比較的普通に見ることができる一方で、館山低地以南の丘陵地にはまったく見ることができません。
このようなローカススケールでの分布パターンを詳細に追っていくと、色々な面白いテーマが見つかりそうな気がします。
ホシホウジャク
12月に入って寒さが増し、ここ南房総でも見られる昆虫も次第に少なくなってきました。
ただ、気温が上がる晴れた日の正午頃の時間帯には、活発に活動している姿を見ることができる種類もいます。
今日紹介するのは、スズメガの仲間の1種、ホシホウジャク。
紫色の花はトネアザミです。
長い口吻を伸ばして蜜を吸っています。
斜め前から撮影すると、飛翔時に折りたたまれた脚もよくわかります。
上から見た様子。
今度は、斜め後方から。
トネアザミの花の向きに合わせて位置を変え、ホバリングしながら、実に器用に蜜を吸います。
晩秋の房総丘陵
房総丘陵深部、尾根筋の林の様子です。
コナラなどの落葉樹の葉は既に落ちたものが多く、初冬の雰囲気が濃くなりました。
まだ、谷筋のイロハモミジ等の紅葉は残っているものも見られます。
深い谷の紅葉を橋の上から撮影しました。
斜面上部の樹種が落葉した後だからこそ、見られる光景です。
ビワの花が咲き始めました
11月後半から見られる白色のビワの花。
サイズが小さく、横~下向きに花を咲かせるので、あまり目立ちません。
萼、苞(ほう)や花弁の内側の基部付近にまで、褐色の綿毛が密生して生えています。
寒い時期に花を咲かせるだけあって、防寒対策もばっちりです。
ボタンヅルの果実
果実の先端に、羽毛状になった花柱が残っています。風散布の仕組みの1つ。
房総周辺だと、コボタンヅルの方が多く、ボタンヅルは少ないです。
なんとか、結実した個体を見つけました。