青い果実がたわわに実った、アオツヅラフジ。
鮮やかな果実が目を引く季節になりました。
それでは、果実の中身を見てみましょう。
青い皮を剥がすと、粘性のある、緑色の果肉があります。
種子はこの果肉の中に包まれています。
果肉を取り除くと、表面にしわのある種子が出てきます。種子の大きさは3〜4mm程度。
同じ種子を反対から撮影してみました。
アオツヅラフジの種子には、表面のしわの入り方に特徴があります。
”芋虫が丸まった形”とか、”アンモナイトの化石”に似ていると言われたりもします。
青い果実がたわわに実った、アオツヅラフジ。
鮮やかな果実が目を引く季節になりました。
それでは、果実の中身を見てみましょう。
青い皮を剥がすと、粘性のある、緑色の果肉があります。
種子はこの果肉の中に包まれています。
果肉を取り除くと、表面にしわのある種子が出てきます。種子の大きさは3〜4mm程度。
同じ種子を反対から撮影してみました。
アオツヅラフジの種子には、表面のしわの入り方に特徴があります。
”芋虫が丸まった形”とか、”アンモナイトの化石”に似ていると言われたりもします。
10月を迎えて、成熟したジョロウグモのメス。
この時期のメスは、産卵をひかえて、お腹がパンパンに丸く膨れています。
このお腹側にある、黄色と黒の縞に赤のラインが入った模様が美しいと思います。
今回は、クモの体の立体感を出すために、ストロボ2灯を使用。
初めてでしたが、結果は上々でした。
このような時には、スレーブモードでマニュアル発光できる小型のストロボは非常に便利ですね。
黄昏時に、網の中央で獲物を待ちます。
木陰の雰囲気と張られた網の様子が伝わるといいのですが。
房総半島を北限としている植物は数多いですが、このカギカズラもその1つ。
東南アジアを中心に分布しているアカネ科カギカズラ属の植物で、カギカズラ属では、日本に唯一分布している種です。
千葉県内で見られる場所は清澄周辺と長南町の2箇所と、分布はとても限られています。
カギカズラの花は、多数の小花が集まった球状の頭状花序をつけるのが特徴。
花冠は浅く5裂し、やや黄色味を帯びた緑白色で、基部は淡赤褐色をしています。
先端が棍棒状となっている雌しべが花冠の外に長く突き出ています。
名前の由来は、葉腋に見られるこの湾曲した鋭い”鈎(かぎ)”。これは、側枝が変化したものです。
この鈎で他のものにからまって伸長し、大きい個体では10m以上にもなります。
この”鈎”は、漢方では”釣藤鉤(ちょうとうこう)”という名前で知られ、鎮痙剤や鎮痛剤として利用されてきました。
近年では血圧を下げる効果があることが報告され注目されているそうです。
※撮影の際には、開花状況等の情報を内浦山県民の森のYさんにご教示頂きました。
ご丁寧に対応して頂き、本当にありがとうございました。
海岸園地に植栽されていたコウシュンシバ。
本来の花期は5-7月とされていますが、10月のこの時期にも花を咲かせている個体がありました。
上の写真は雌性期の花で、白くフワフワしているように見えるのは雌しべの柱頭。
風媒花の柱頭は、効率よく花粉を捉える工夫がなされていて、見ていて飽きません。
コウシュンシバのシバ草地の中を歩きまわるオオズアリ。
日本国内では、西南日本を中心に分布していて、千葉県はその北限の分布域の1つに位置しています。
このアリには、体型や役割の異なる2つの働きアリ(メジャーワーカーとマイナーワーカー)がいることが知られています。
このハートの形のような大きな頭部を持つのがメジャーワーカーと呼ばれる働きアリ。
この大きな顎を使って、大型昆虫などの餌を運びやすいように解体したり、一度見つけた餌場を防衛したりする役割を担うそうです。
戦後にアメリカからやってきた外来種のアメリカミズアブ。
堆肥や生ごみがあるとよく発生するので、衛生害虫としてみなされることもあります。
一般によく見る、ミズアブの仲間です。
大きさは10-20mm程度で細長い体型をしています。
指先に止まらせてみました。
背側からの撮影。茶色の透き通った翅が美しい。よくみると、翅の下の腹部に1対の白い斑紋があります。これが本種の識別点の1つです。
アメリカミズアブといったら、この複眼の中にある青色の縞模様に注目です。
正面から撮影。
この縞模様は、複雑にくねった形状で配置されています。
先日紹介したツマグロキンバエとはまた違った形なのが興味深いですね。
今日は、秋になると活動を始めるクロナガアリがモデル。
よくイネ科種子だけを餌にしているという記事を見かけますが、実際にはこの写真のようにダンゴムシやワラジムシなどの動物も餌として利用しています。
下は、ピクセル等倍の切り出し画像ですが、複眼の中の単眼や、大顎から頭部、胸部の表面にある”しわ”がしっかり解像されていますね。
クロナガアリを撮影してみて、一番気になったのが”タイムラグ”。
従来のデジタル一眼レフの場合には、シャッターを押してから画像が記録されるまでの間の”レリーズタイムラグ”だけを考えればよかったのですが、ミラーレス一眼の場合には、そのレリーズタイムラグに加えて、ファインダー自体に映像が映し出されるまでの”表示タイムラグ”があります。
静止しているものを撮影する場合には大丈夫なのですが、アリなどの動くものを撮影するときにはこのタイムラグの長さが大きく影響してきます。
結果ですが、当初の予想通り、タイムラグは長く感じました(E-M1側のレリーズタイムラグ設定が”標準”の場合)。
大体この辺に来るだろうとこちらでも多少予測しながら撮影するのですが、それを大きく外してしまうことが非常に多かったです。
ちょっと調べてみると、このタイムラグの数値について、詳しいサイトを発見。
E-M1のシャッタータイムラグ:N’s Blog:So-netブログ
このサイトによると、E-M1のレリーズタイムラグは”標準”の設定でも0.05秒。
この値は、一眼レフ機種のE-5のレリーズタイムラグ(0.06秒)よりも実は少ない。
となると、ミラーレス一眼に特有の表示タイムラグ(0.029秒)が、動体撮影には大きな影響を与えているといえそうです。
縁あって、発売初日に届いたオリンパスのミラーレス一眼のフラグシップ機 OM-D E-M1。
朝一に宅急便で届いたのですが、日中は予定が立て込んでいていたので、そそくさとバッテリーだけを取り出して充電するのが精一杯。
なんとか夕刻前の時間に間に合って、急いでセッティング。
日没までの時間が限られていたため、庭のヤマトシジミをモデルにして、早速試写したのが上の写真。
使用したレンズは、ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro & EC-14(絞りはF3.5に設定)。
野外での手持ち撮影です。
ちまたでは、好感度におけるノイズの少なさが話題にされることが多いですが、ISO感度を上げての撮影をほとんどしない自分としては常用する低感度(ISO200)における画像処理の方が気になるところ。
結果はというと、これが予想以上に解像感が良いです。
新画像処理エンジン”TruePic Ⅶ”に搭載された”ファインディテールⅡ”は優秀。
2枚目の写真は、1枚目の写真の後翅の付け根付近をピクセル等倍で切り出したものですが、翅の表面にある鱗粉1枚1枚がしっかり解像されています。
こちらも、2枚目と同じピクセル等倍切り出し画像。
脚の付け根付近の毛の描写を見るとわかるのですが、光量が少ない状況でも、像がすぐに破綻してしまうことがなく、かなり粘ってくれているのが非常に好印象。
まだまだ色々なシチュエーションで使用してみないと、総合的に判断することは難しいですが、
小さなボディの中に非常にポテンシャルを秘めた、”ワクワクするカメラ”だということは断言できます。
幹の途中から伐採され、そのまま放置された枯死木に発生したウスヒラタケ。
傘の色は淡い灰褐色〜黄色。
また、中心からややずれた位置に短い柄をつける(偏心生)のが特徴。
木漏れ日がちょっとさす程度の薄暗い林内という発生環境の様子、キノコ本体の傘の表面や傘の裏側のヒダの様子がつかめるように撮影しました。
10月に入り、ススキ属の仲間の穂が出始めました。
南房総に見られるススキは、主に3つのタイプに分けることができます。
上の写真はその1つ、海岸沿いに広く分布する、エノシマススキと呼ばれるタイプです。
普通のススキよりも葉の幅がちょっと広く、2〜3cm。葉の縁にある突起も少なくちょっとざらつく程度。
これは、伊豆諸島などで見られるハチジョウススキ(葉幅3〜4cm,縁のざらつきなし)と、本土で見られる普通のススキ(葉幅0.6〜2cm,縁はひどくざらつく)の中間的な特徴。
このような特徴から、エノシマススキは両種の雑種だと考えられています。
伊豆諸島固有の植物が、その植物の分布域の境界付近で、本土の近縁種と間に雑種を形成している、1つの事例です。
カヤツリグサ科のテンツキ属の1種。ビロードテンツキ。
根茎が横に短く這い、高さ10~20cmと低い草丈です。
館山市内の生育地の1つは、海浜よりも内側に入った海岸砂丘の半安定帯の中にあります。
このビロードテンツキが優占する場所にはニッポンハナダカバチの営巣も見られます。
茎や葉にはビロード状の毛が密に生えています。これが名前の由来。
9月から10月にかけて、3~10個の小穂を頭状につけます。
広卵形の鱗片にも短毛があります。
オミナエシの花にやってきたツマグロキンバエの雌。
本種の特徴は、複眼のなかにある縞模様。
なぜこのような模様が見られるのか、非常に不思議です。
口吻を伸ばした状態。先端部分に細毛が見られるのがわかります。
この伸ばした口吻をオミナエシの小花の内部へと差し込み、さかんに蜜をなめていました。